イギリスのマルチ・ミュージシャン、俳優。本名は、David Robert Hayward-Jones。
映画監督のダンカン・ジョーンズは息子。

2000年、雑誌『NME』がミュージシャンを対象に行ったアンケートでは、「20世紀で最も影響力のあるアーティスト」、「エスクァイア誌の選ぶ歴史上最も洗練された10人のミュージシャン」において第1位に選ばれた。

この曲の解釈はネイティヴの間でも定まっていません。
ただ、この曲に救われたという人は少なからずいて、発表から40年ほど経過しているにもかかわらず、今でも圧倒的に支持されているようです。

元の英語歌詞の分量と、訳文の分量の違いをご覧いただくとおわかりかと思います。
訳文では、かなりの部分を私の想像で補っています。
このために歌詞が意図するところから離れてしまっている可能性も多分にありますが、抽象的な歌詞をなるべく具体的にという意図でやっていることなのでご理解ください。

またこの訳文は、例によって、妄想と思い込みで突っ走った私個人の勝手な解釈なので「こんな解釈は許しがたい!」とお怒りの方もおいでになるかもしれませんが、感動ゆえのやらかしとご容赦くださいますようお願い申し上げます。

この曲のタバコのモティーフについて、David Bowieは:

『人生はタバコと同じ。急いでふかして終わりにするか、それともゆっくり味わうか』
という内容のボードレール詩の一節をパクったと1997年に語っているようです。

“That was sort of plagiarized line from Baudelaire which was something to the effect of life is a cigarette, smoke it in a hurry or savour it” – Bowie (1997)

Time takes a cigarette, puts it in your mouth
You pull on your finger, then another finger, then your
cigarette
The wall-to-wall is calling, it lingers, then you forget
Ohhh, you’re a rock ‘n’ roll suicide

You’re too old to lose it, too young to choose it
And the clock waits so patiently on your song
You walk past a cafe but you don’t eat when you’ve lived
too long
Oh, no, no, no, you’re a rock ‘n’ roll suciide

Chev brakes are snarling as you stumble across the road
But the day breaks instead so you hurry home
Don’t let the sun blast your shadow
Don’t let the milk float ride your mind
You’re so natural – religiously unkind

Oh no love! you’re not alone
You’re watching yourself but you’re too unfair
You got your head all tangled up but if I could only make you care
Oh no love! you’re not alone
No matter what or who you’ve been
No matter when or where you’ve seen
All the knives seem to lacerate your brain
I’ve had my share, I’ll help you with the pain
You’re not alone

Just turn on with me and you’re not alone
Let’s turn on with me and you’re not alone
Let’s turn on and be not alone
Gimme your hands cause you’re wonderful [x2]
Oh gimme your hands.

時間の神は「青春時代」というタバコを取り出して,お前の口にくわえさせる
早速吸ってみるが何の味もしない 自分の指をくわえてるだけだからだ
それでその指を外して,もう一度吸い込んでみる やっぱりまだ何も起こらない
くわえてる指が変わっただけで,指のまま タバコじゃないから味なんかしない
そしてもう一度やってみる するとやっとタバコの味がしてくる 
「青春時代」を,その感動を今度は味わえるようになる
だけど火がついてしまったら,あとはもう止められない
「青春時代」っていうのはそういうものなんだ
やがて床一面にカーペットを敷き詰めたお前の「家」が目の前にちらつくようになる
「ありふれた大人の平凡な生活」が迫ってきて,そしてなかなか消えていかない
そうなってしまったらもうお前は忘れてしまう あの「青春時代」の感動を
いやだね そんな風になりたくない
だから,ロックンロールにこの身を捧げるんだ 年を取るまで生きたくない

一人では生きられないほど幼くもないけど,自分で人生を決められるほど大人でもない
子どもの頃,時計はなかなか進まない。
このままの状態が永遠に続くように思える
だけどそうじゃないんだ
「青春時代」がやってきたら,時間はあっという間に過ぎていってしまう
どんどん年を取っていく自分を止められない
「青春時代」の喜びが溢れるカフェが目の前にあったとしても
年を取ったらもう味わえなくなる
後に残るのは退屈でつまらない人生だけ
ごめんだね そんな風になりたくない
それくらいなら,ロックンロールに身を捧げて,若いうちに死ぬ方がマシ

だから大人にならなきゃいけない時期が来ると,必死にブレーキをかけて抵抗するんだ
ぐずぐすしてたら夜が明けて,大人の退屈な日常がやってくる
一刻も早く「家」へ,元いたところへ戻らなきゃならない 
だって眩しい太陽の光を浴びてしまったら,せっかくの自分の影が消えてしまう
牛乳配達の車みたいな日常に,心を乗っ取られてしまったらもうお終いなんだ
自殺を考えるのも不自然じゃない
そんなの普通の人間だよ 宗教で禁じられてるだけじゃないか

ダメだよ そうじゃない 聞いてくれ 
お前はひとりぼっちじゃない
自分のことがわかってるつもりだろうけど
そんなの思い込みだ 間違ってる お前は悪いヤツじゃない
頭の中がめちゃくちゃになって,それで混乱してるだけ
そのことにどうか気付いて欲しい
ダメだよ そうじゃない 聞いてくれ 
お前だけじゃない
今まで何をやってきて,どんなヤツだったかなんでどうてもいい
いつどこでそう思ったのかも関係ない
世の中のナイフというナイフで,頭の中を切られてる そんな気がするんだろ?
わかるよ 自分もそうだったから 
その痛みだってわかってやれる 受け止めてやれる
お前はひとりじゃないんだよ

だから一緒に人生を始めよう お前はひとりぼっちなんかじゃない
2人で探しに出かけよう お前だけじゃない
歩き出せ 一人だなんて思っちゃダメだ
さあ手をこっちに出して 差し伸べたこの手をつかんでくれ 
お前はすごい人間なんだ(2回繰り返し)
さあ大丈夫だから